こんにちは。ついに、Netflixの「殺人者との対談」シリーズの第2弾が配信されました!
第1弾の「テッド・バンディの場合」に続き、第2弾は、「ジョン・ウェイン・ゲイシーの場合」です。
ゲイシーもバンディと同じくらい有名なシリアルキラーで、共通点は、2人とも、地元で尊敬を集める人気者で、地域の政治活動などにも積極的に関わる将来有望な人物としてまわりの人々に認知されていたということです。
故に、30人以上もの命を奪いながらも何食わぬ顔で生活をしていたので、誰にも気づかれることはありませんでした。
バンディもゲイシーも、最後まで、反省することなく、自己弁護に必死で、死刑が執行されたときには、刑務所のまわりに人々があつまり、拍手喝采に包まれたほどでした。
それでは、今回紹介する「殺人鬼との対談:ジョン・ウェイン・ゲイシーの場合」について見ていきましょう!
事件の発覚は、1978年12月、凍てつく寒さのイリノイ州シカゴ近郊のデス・プレーンズという町のドラッグストアでアルバイトをしていた15歳のロバート・ピーストが建築業者の男と話をしてくると言い残して失踪したことがきっかけでした。
ロバートは、家族思いでスポーツ万能な模範的な青年でした。
ロバートがいなくなった日は、母親にアルバイト先に迎えに来てもらう約束をしていて、しかも、その日は母親の誕生日だったので、何も告げずにいなくなるという行動は、ロバートらしくなく、家族にとっては不可解にしか思えず、何かの事件に巻き込まれたか事故にあったに違いないと警察に失踪届を出しました。
ロバート失踪の手がかりとして、ドラッグストアの複数の店員が、ジョン・ゲイシーという地元の建築業者と話をしてくると出ていくロバートの姿を目撃していました。
シカゴ警察は、失踪届を受け、さっそく名前の挙がったジョン・ゲイシーの犯罪記録を問い合わせてみると、驚くべき事実が出てきました。
ここで、ジョン・ゲイシーの過去について少し述べておきます。
ゲイシーは、事件の発覚前は、さまざまな慈善事業に寄付をしたり、ピエロの扮装をして、病気の子供たちを慰問したりと地元活動に熱心な一方で、少年を虐待し、命を奪うサイコパスだったのですが、その性格は、ゲイシー自身が受けた父親からの虐待による影響が大きかったようです。
ゲイシーは、父親に女々しいと侮辱され虐待されても、「父親に認められたい」という思いを強く持っていたようで、父親が言うような「ろくでもない人間」にはなるまいと努力をして社会的な成功をおさめていきました。
しかし、ゲイシーはその社会的成功ゆえに、自身の反社会的な道楽は許されると思っていた節があり、成功者としての表の顔とは違う裏の顔を持っていたのです。
ゲイシーの驚くべき事実とは、過去にシカゴとは別の町で、少年への性的虐待の罪で刑務所に入れられたことなのですが、このことで、それまでの成功は、一瞬にして消え去り、父親の預言通り「ろくでもない」人間になってしまったのです。
それでも、ゲイシーは、出所して、心機一転、新たな場所で成功への道を歩み始めるのですが、同時に破滅へと突き進むことになりました。
ロバート・ピースト失踪から、ゲイシーに向けられた疑いの目は、一層厳しいものになり、ゲイシーの自宅を捜索した警官たちがまず、気づいたことは、その家に漂う強烈な「におい」でした。
悪臭のする箇所の床板がはがされると、気を失いそうなほどの腐敗臭のする水たまりに人の骨が次々に見つかりますが、腐敗が進んでいたことから、一週間前に失踪したロバートのものではなさそうです。
「ロバートでないとしたら、一体、誰のものだ?」
これを機に、次々に発覚していくゲイシーの犯行に世間は騒然となりました。
しかし、このドキュメンタリーで語るゲイシーからは、自分が犯した罪への反省の言葉はありません。
他人から好かれたい尊敬されたいという強い思いは、同時に、相手を支配したいというゆがんだ思いも持ち合わせていたのかもしれません。
いくら成功を納めたとしても、父親に愛されなかったことや自身のゆがんだ性癖があることに苦しみ、ピエロとなって表現していたのか?
しかし、ゲイシーの性格や性癖がどうであれ、多くの若い命を奪う理由にはならないのです。
コメント