おすすめドキュメンタリー:「事件現場から:セシルホテル失踪事件」

映画、ドキュメンタリー

 こんにちは。今回は、Netflixのドキュメンタリーシリーズ「事件現場から:セシルホテル失踪事件」を紹介したいと思います。

 このドキュメンタリーのメインは、ロサンゼルスにあるいわくつきのホテル「セシルホテル」(2011年に「Stay On Main(ステイオンメイン)というユースホステルになっています)で、カナダ人のエリサ・ラムが失踪した事件です。
 
 「エリサ・ラム事件」といわくつきの「セシルホテル」について、見ていきましょう!

「エリサ・ラム失踪事件」について

 2013年2月にカナダ人のエリサ・ラムという22歳の大学生がアメリカのロサンゼルスにあるセシルホテルに滞在していましたが、ある日忽然と姿を消してしまいました。

 香港をルーツに持つエリサは、カナダのブリティッシュコロンビア大学に通う聡明な女性でしたが、躁うつ病を患っており、気晴らしのため、アメリカの西海岸への単身旅行を計画しました

 サンディエゴなどを観光しながらも、カナダにいる家族へは毎日、連絡をしていましたが、1月31日を最後に、エリサと連絡が一切取れなくなり、家族が捜索願いを出したことから、事件へと発展していくことになりました。

 連絡が取れなくなったとき、エリサが滞在していたのが、悪名高き「セシルホテル」で、スキッドロウという治安の良くない地域にありました。

 そのため、エリサが失踪した当初、この犯罪の温床である地域に、そうとは知らないエリサが足を運び入れてしまい、事件に巻き込まれたのだと多くの人が考えましたが、ホテルのエレベーターに取り付けられた監視カメラに写ったエリサの不可解な行動が公開されると、様々な憶測が飛び交うことになりました。

 しかも、エリサがホテルから出た映像が確認されず、エリサはホテルの外には出ていないことがわかり、さらに謎が深まりました。

 エリサは、どこにいるのか?



「セシルホテル」について

 エリサの失踪もミステリーなのですが、失踪した現場である「セシルホテル」も稀代のミステリーホテルなのです。

 1924年にロサンゼルスのスキッドロウという地域に開業したセシルホテルは、700室もあるロスでは大きなホテルで、開業当初から高級ではい格安ホテルを売りにした人気のホテルでした。

 しかし、大恐慌を境に1930年代には、落ちぶれていき、低所得の長期滞在者や路上生活者の宿泊場となり、しばしば犯罪に利用されるようになりました。

 1970年代には、アメリカ政府は、福祉支援サービスをスキッドロウへ集中させ、路上生活者をスキッドロウへ集める政策を打ち出しますが、政策とは名ばかりで、ただ路上生活者をスキッドロウへ封じ込めただけでした。

 このような治安の悪い地域にあるセシルホテルでは、しばしば犯罪事件が起こり、知る人ぞ知るという悪名高いホテルになっていました。

 



「セシルホテル」における事件について

 セシルホテルは、新しく赴任した支配人が案内されるどの部屋でも、何かしらの事件がおこっているので、思わず「誰も死んでない部屋は?」と聞くほど、毎日どこかで誰かが死んでいるらしいホテルなのですが、

 エリサ・ラム事件と同じくらい有名な事件が1964年に「ピジョン・ゴールディ(ハトのゴールディ)」として人々に親しまれていたゴールディ・オズグッドという老女が殺害された事件です。

 ゴールディの殺害事件当時は、インターネットのない時代だったので、エリサ・ラム事件とは違い情報はほどんどなく、新聞に事件の記事が掲載される程度でした。

 ゴールディは1958年に59歳でセシルホテルの居住者となりました。

 当時としては、高齢女性の一人暮らしはめずらしかったのですが、年金も少なくセシルホテルの長期滞在者として暮らしていくのが一番お金のかからない生活だったのでしょう。

 一見、「高齢女性の孤独な老後生活」という感じですが、ゴールディは、近くにある広場で毎日、ハトにエサやりをする老女として、人々にとってなじみの顔であり、皆に親しまれていました。

 しかし、そんなゴールディが1964年の白昼にセシルホテルの部屋で何者かに殺害され、大きな話題となりましたが、犯人は逮捕されず、未解決事件となっています。


 ゴールディの事件以外にも、新聞記事になった事件がいくつかあり、1980年代には、リチャード・ラミレスやジャック・ウンタベガーなど、シリアルキラーが宿泊していたとして悪名高くなってしまったようです。

まとめ

 もともと有名なホテルだったようですが、このドキュメンタリーで「エリサ・ラム事件」とともに、「セシルホテル」の知名度もさらに上がり、今では、新たな心霊スポットとして人々の好奇心を刺激しているようです。

 歴史があればあるほど、特にホテルなんかは、何かしらの事件が起こっても不思議ではありませんが、インターネットがなければ、エリサの事件もゴールディの事件のように、事件が詳細に語られることはなく、人々の記憶に残ることもなかったのでしょう。




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