おすすめドキュメンタリー:「殺人鬼との対談:ジェフリー・ダーマーの場合」

映画、ドキュメンタリー

久しぶりの投稿となってしまいましたが、その間、Netflixで、なぜかジェフリー・ダーマーのドラマ「ダーマー」が配信され、「殺人鬼との対談シリーズ」の第3弾で、ジェフリー・ダーマーのドキュメンタリーが配信されるという、「なぜ、今ダーマー?」と戸惑いつつも、当時の衝撃が再燃してくる日々を過ごしていました。

ダーマーの事件は、昔、映画化されたらしい(2002年「ジェフリー・ダーマー」)ですが、あまり評判が良くなかったのと、シリアルキラーを題材とした映画を観ることが怖かったので、観ることができませんでした。

世の中がこの手の残酷な犯罪でも、それほどの嫌悪感もないドラマに仕上げることができるようになったのか、または、慣れてしまったのか、はたまた、自分が大人になったのか。

おそらく、自分が大人になったのでしょうね。

そんなわけで、今回、Netflixがダーマーの半生をドラマ化するというので、どんなものかと楽しみにしていましたが、Netflixらしい仕上がりになっていて面白かったです。

Netflixドラマ「ダーマー」は、ジェフリーの父親ライオネル・ダーマーの著書「A Father’s Story」や、今でもYouTubeで観ることができる当時の裁判の様子が忠実に再現されていると思います。

 

両親の不仲や、ネグレクトされていたダーマーの幼少時代から、大人になっても自分で人生を切り開くことができず、父親になにかと面倒を見てもらって、大学に行ったり、軍隊に行ったり、チョコレート工場で仕事をしたりしても、アルコールの問題を抱えて何をやってもダメな人間に成り下がった息子がついに最悪な犯罪を犯して周りの人々の人生までめちゃくちゃにしても、どうしても息子を見捨てることができない父親の気持ちが描かれた「A Father’s Story」の内容や、当時の裁判やインタビューでも、自分がどうして、そんな犯罪を犯したかわからないと戸惑うダーマー本人の姿が描かれています。

1991年に逮捕され、その犯罪の残忍さが瞬く間に世界に報道され、注目を浴び、FBIの著名なプロファイラーなど専門家もこぞってダーマーを分析したため、ダーマーの犯罪は幼少期からの孤独が原因という観点から語られることも多かったと思います。

しかし、ドラマで描かれているような密室でのシーンを見ていると、被害者の恐怖が伝わってきて、やはり、人を殺める人間は、どんな理由があれ、自分勝手で残忍な人間だと再認識させられます。

ダーマーは、何度逮捕されても悪いことをしているという意識が薄く、そのたびに呼び出される父親にも、「また、やっちゃったよ」という感じで、のらりくらりとその場をやり過ごすということの繰り返しだったそうです。

そんな息子に手を焼きながらも、「なぜ、そんな人間になってしまったか」理解できないでいる父親でしたが、ダーマー自身も「なぜ、自分がこんな人間になってしまったか」は最後までうまく説明することはできませんでした。

友達も恋人もなく、何も成し遂げられなかったダーマーでしたが、30年以上経っても、ドラマが制作されたりと、人々に語り継がれていく一人の男の人生とはなんだったのかを考えさせられます。

ドラマ「ダーマー」とドキュメンタリー「殺人鬼との対談:ジェフリー・ダーマーの場合」、どちらもおすすめですが、内容は同じなので、両方観るとお腹いっぱいになってしまうかもしれません。

 

ちなみに、ドラマ「ダーマー」でジェフリー役を演じているのは、エヴァン・ピーターズという俳優さんらしいです。
ジュリア・ロバーツの姪(ジュリアの弟エリックの娘)エマ・ロバーツの元婚約者だったらしいです。

実際のジェフリーとあまり顔は似ていませんが、小さい頭の形や全体のシルエットがそっくりで、驚きです。

さらに、父親のライオネル役の俳優さんも、実際のライオネルの蝋人形のような青白い顔色がそっくりで、驚きです。



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