おすすめドキュメンタリー:「キラーナース:その狂気を追跡する」

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 こんにちは。今回、ご紹介するのは、先日Netflixで配信が開始されたドキュメンタリー、「キラーナース:その狂気を追跡する」です。

少し前に、エディ・レッドメインとジェシカ・チャステイン共演の「グッド・ナース」が配信され途中まで見たところで、この「キラーナース」が配信開始されたので、ドキュメンタリーの方を優先して見てしまいました。

 このドキュメンタリーは、チャールズ・カレンという看護師が、アメリカのニュージャージー州で1988年頃から2006年に逮捕されるまでの18年間にわたり、多くの患者を殺害していたという衝撃的な事件についてのものです。

 医療に携わる医師や看護師でありながら、自らの意志で多くの患者を殺害する殺人犯を「ヘルスケア・シリアルキラー」と言います。

 チャールズ・カレンも供述では、30人以上の患者を手にかけたということになっていますが、実際には犠牲者は400人くらいになるのではないかと言われているそうです。

 犯行現場が、病院という特殊な場所のため、犯行がわかりにくく、犠牲者の数が多くなる傾向にあるようです。

 チャールズ・カレンのように、「病気で苦しむ患者を楽にさせてあげたい」という思いから、自分を守護神のように思いこむヘルスケア・シリアルキラーと聞いて、思い出すのが、1980年代に多数の乳幼児を殺害して「死の看護師」と呼ばれていた、ジェニーン・ジョーンズです。

 アメリカのテキサス州で看護師として働いていたジェニーンですが、なぜか彼女が勤務しているときに乳幼児の突然死や不審死が続き、病院やまわりの看護師たちも疑いの目を向けていました。

 ジェニーンの場合、母親が自分の子供をわざと病気にしたり、ケガをさせて、それを献身的に看護することで世間の同情を引きたいという歪んだ心理状態になる「ミュンヒハウゼン症候群」であったとも言われています。

 
 何はともあれ、多くの人にとって「苦しんでいる人をその苦しみから解放してあげたい」という思いは理解できないわけではないと思います。医療に携わる人なら、なおさらです。安楽死の議論も賛否両論あるのですから。

 しかし、ヘルスケア・シリアルキラーは、安楽死の議論とは、まったく別物なのです。そこにあるのは、「快楽」という常軌を逸した心理なのです。

「キラーナース」と「グッドナース」、真逆のタイトルですが、どちらもおすすめです!本物のチャールズ・カレンが見たいのであれば、「キラーナース」。エディ・レッドメインが見たいのであれば「グッドナース」。
 
 

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