映画の感想:大女優のもったいない使い方

映画、ドキュメンタリー

 映画を見るとき、出演している俳優や女優で作品を決めることってありませんか?

 今回は、「この映画になぜこんなビッグ女優が出ているのだろう?」という映画を集めてみました。

アマンダ・サイフリッド:闇はささやく

 2021年にNetflixで配信されました。

 アマンダは、日本では「マンマ・ミーア」で有名になりましたね。

 少し爬虫類っぽい顔立ちが魅力的な女優です。

 アマンダの役は、美術修復師で夫の博士号取得と仕事の関係で、マンハッタンから田舎の古い家に引っ越すことになる妻役で一人娘がいます。

 その新居で不思議なことが起こるようになります。それと同時に、夫の行動も怪しくなっていき、やがて、新居には忌まわしい過去があり、そして自分たちの関係には恐ろしい秘密が隠されていることに気づくことになります。

 というあらすじなのですが、

 美術修復師という職業が意味がありそうで、ない。

 夫婦を取り巻く人間関係がよくわからない。

 拒食症という役どころですが、何に悩んでいるのかがよくわからない。

 さらに、夫を信用できなくなったアマンダと近所の青年とのラブシーンなど、いらなかったのでは?と思えるシーンもあります。

 アマンダの魅力がもったいなかったのか、時間稼ぎなのかと勘繰ってしまいます。

 時代背景が1980年代ということですが、あまり上手に描けていません。

 ただ、アマンダの80年代ファッションはかわいいですよ。

ジェニファー・ローレンス:マザー!

 長澤まさみ主演の「マザー」と同じ題名ですが、まったく違います。

 ジェニファーは、若くしてアカデミー賞をはじめ数々の賞を受賞している正真正銘の大女優です。

 10代の頃は、オールアメリカンガール(古い言い方!)という感じでしたが、アカデミー賞にノミネートされた「ウィンターズ・ボーン」では、フランス人ぽい素朴な感じが魅力的でした。

 そんな大女優ジェニファーが出演した映画が「マザー!」という映画です。


 ジェニファーは郊外の大きな生活感のない家でリノベーションをしながら静かな暮らしを送っている妻役です。

 詩人の夫役はアカデミー賞受賞作品「ノー・カントリー」に出ていたハビエル・バルデムだし、ある日、訪ねてくる医師を名乗る男性役はエド・ハリスです。

 そして、夫を訪ねてきて、ジェニファー演じる若妻に子供がいないことなど嫌味を言うエド・ハリス演じる医師の妻役でミシェル・ファイファーも出てきます。

 役者はそろったが、、、ジェニファー演じる妻にとってはわけのわからないことが次々に起こります。

 さらには、このわけのわからない迷惑夫婦の息子たちまでやってきて、喧嘩をおっぱじめて殺人事件へと発展します。

 やがて、ジェニファー演じる妻が妊娠したことで、スランプだった夫の制作意欲がわき詩が出版されると、ファンが殺到し、家の中をめちゃくちゃにしていきます。

 そんな混乱の中で出産、しかし、その子供は、家に殺到した謎の人々によって奪われてしまう。

 この集団は、宗教か何かなのか?赤ん坊を生贄にしたのか?

 というあらすじです。

 とにかく、人の生活に土足で上がり込んでくるような、図々しい人たちがたくさん出てきます。

 何やら、聖書に関係があるようで、聖書の知識がないと意味不明らしいです。


 なんなら、長澤まさみの「マザー」をハリウッド版でリメイクしてジェニファー主演で見て見たいです。


エイミー・アダムス:ウーマン・イン・ザ・ウインドウ

 2021年にNetflixで配信されました。

 広場恐怖症でマンハッタンのアパートに閉じこもってるという設定と演技派女優エイミーの名前に魅かれて見てみました。

 エイミーは広場恐怖症で家から外に出られない児童専門の心理セラピスト役です。
 夫と娘とは別居中で精神安定剤とアルコールに溺れる不安定な精神状態です。
 古い映画を見るのと、窓から外の様子を覗き見することを楽しみに生きています。

 ある日、近所にに引っ越してきた一家と知り合いになります。

 一家の夫役はゲイリー・オールドマンで妻役はジュリアン・ムーアです。

 夫婦には一人息子がいますが、ゲイリー・オールドマン演じる父親に怯えている様子です。

 ある日、窓から一家を覗き見していて、恐ろしいものを目撃してしまいます。

 というあらすじです。

 ストーリー的には面白いと思いますが、脇役のランクをもう少し下げたら、エイミーが引き立ったのではないかと思いました。



 エイミー演じる主人公が閉じこもるマンハッタンの家は、広々としていて、窓がたくさんありインテリア好きの人にとっては、楽しめる作品かもしれないです。しかも、パンチという白い猫ちゃんを飼っています!


 

ダコタ・ジョンソン:ワウンズ呪われたメッセージ

 2019年にNetflixで配信されました。

 ドン・ジョンソンとメラニー・グリフィスの娘というサラブレッドのダコタ。セクシー系のお母さんのメラニーと違い、前髪ぱっつんの黒髪に青い目という正統派の美人です。そんなダコタが出ているホラー系の作品があると知って見てみました。

 
ダコタは、主人公の恋人役です。

主人公のバーテンダーの男は、ある晩、自分の経営するバーでたまたま騒動があり、若い客が置き忘れたと思われるスマートフォンを持ち帰ります。それに謎の不気味なメッセージが届きます。最初は気にしないようにしていたものの、自分の理解できない世界からゆっくりと忍び寄る恐怖に次第に追い詰められていきます。

というあらすじです。

 ダコタ演じる恋人も、何かに取りつかれたかのように、次第に様子がおかしくなっていきます。あげくのはてに、別れを切り出されてしまいます。

 ダメ男に振り回されて、怖い思いまでして、捨てられてしまうというだけの役どころでとてももったいないです。

 ダコタは、健康的な学生の役なのですが、けだるい話し方がお母さんのメラニーを彷彿させます。

 映画全体に対しては、カフカの「変身」のように主人公が最後はゴキブリになるとかいう結末だったら、なるほどと思えたのかもしれないです。


まとめ



 ビッグな女優たちなだけに、共演者もビッグなので、見てる側としては、期待をしてしまうのですが、役者がそろったところで、突然びっくり箱のフタが開いて、いろいろなものが飛び出してくるのですが、最後は、フタも開けっ放しで、びっくり箱が放置状態。見てる側も放置されます。

 期待が大きかっただけに、「ほんとにこれでよかったんだよね」と自分に言い聞かせるしかない残念さがあるのは確かです。

 理解するためにもう一度見ようという気力も時間もないですが、時が経って気が向いたら見てみるかもしれません。
 

 女優見たさに見る分にはどの映画も十分楽しめるかと思います。

 

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