猫のことをもっと知ろう!家猫になった猫

猫との暮らし

 こんにちは。今回は、いろいろな視点から猫を見てみようとういうことで(勝手に)、猫が野生から家猫になったことで起こった変化について書いていきたいと思います。

 猫は、気ままなイメージですが、人の生活に合わせようとする順応性の高い生き物でもあります。
 



にゃーと鳴くのは家猫だけ

 猫といえば、「にゃー」という鳴き声です。

 「猫なで声」とかにも使われますが。

 鳴き声を上げるのは、家猫だけだってご存じでしたか?

 野良猫などの野生の猫は、母猫や兄弟猫と過ごす子猫のときを除き、ほとんど鳴かないそうです。

 鳴き声を上げると、外敵に見つかりやすくなるからです。


 そういえば、うちのちっぷが、母猫や兄弟猫と一緒に野良猫生活をしていた頃、ある嵐の日に、外から子猫が大声で鳴いているのが聞こえてきましたっけ。

 その助けを求めるような鳴き声を聞いて、私は居てもたってもいられず、嵐の翌日に子猫の保護に立ち上がったのです。

 自己紹介にもあるように、ちっぷは自分から保護を求めるような自立した子猫だったので、あの大声は、ちっぷだったに違いないと思うのです。



 
 一方、家猫は、飼い主に要求を伝えるために鳴き声をあげるということです。

 外猫でも、人にご飯をくれる人に要求を伝えるためににゃーと鳴きますよね。

 あのにゃーという鳴き声は、猫同士でコミュニケーションをとるというより、人へのアピールなのですね。

家猫だけど敵に見つからないように、黙って潜んでますよ。隊長!

夜型から朝方へ

 家猫でも、夜中に突如、運動会が開催され、下の階に響いてやしないかひやひやしたりすることがありますが、基本、夜寝て朝起きて、昼間は昼寝してという人の生活スタイルと同じです。

 猫はもともと夜行性でしたが、人と生活をするようになって、人と同じ生活スタイルになってきたようです。

 このことは、獣医師会にも変化をもたらしたそうです。

 1980年代は、猫にステロイドを投与するのは「夜」でした。

 ステロイドは、起床時に分泌されるホルモンなので、犬には朝に飲ませ、夜行性の猫には夜飲ませるのが獣医師の定説だったのです。(藤井康一著「家ねこ大全285」より抜粋)

 そんな時代があったのですね!

ドライフードで泌尿器疾患が増えた!?

 昔の人は、現代のように猫の食事に関してずっと適当でしたよね。

 「猫まんま」というご飯をあげていたようなのですが、ご飯にかつお節やみそ汁をぶっかけたようなものを猫が食べるのか疑問です。

 お腹がすいていて、それしか食べるものがなければ、猫は食べるのでしょうか?

 今は、猫のご飯は、ドライフードが中心になっていますが、猫のご飯が猫まんまからドライフードになったことにより、猫の下部尿路疾患が増えたそうです。

 以下は、宮川優一著「猫の腎臓病がわかる本」からの抜粋です。

「日本で最初にドライフードが作られたのが1970年くらいです。

 当初、ドライフードは肉骨粉を使用して高ミネラル、特にマグネシウムが多かったために尿がアルカリ性に傾きやすく、それが猫に多く発症する「ストルバイト結石」の原因だろうと考えられていました。

 そこで、1980年代には下部尿路疾患に配慮したフードが発売され始めました。低マグネシウム、低リンで尿のPh値が酸性に傾くように作られた「尿酸性化食」です。

 ところが、尿酸性化フードが増えた1985年くらいから、今度は逆に、尿が酸性に傾くとできる「シュウ酸カルシウム結石」が増加しました。

 これは上部尿路=腎臓にでき、尿管に移動し「尿管閉塞」を引き起こします。

 (中略)

 泌尿器の病気に配慮した「ドライフード」こそが現在、尿管閉塞を引き起こす尿路結石症が増えた要因ではないかと考えています。

 本来、食事から水分をとることが主体だった猫がドライフードだけの食生活になると、おしっこがさらに濃くなります。

 これが、泌尿器の病気の増加と関連します。


 本でも、ドライフードを食べていることだけが、病気の原因ではありませんと但し書きをした上で、ドライフードよりもウェットフードをあげることが腎臓病をはじめ泌尿器系の病気予防の大きなカギになりますとしています。

家猫だから水を飲む!?

 猫は、本来あまり水を飲まなくても平気で、同時に尿やうんちで必要以上に水分を排出しないような体のつくりになっているそうです。

 にもかかわらず、水をきちんと飲ませなければならないのは、ドライフードを食べるようになったからです。

 本来、猫は、食事から水分を摂りますが、ドライフードからは水分が摂れないので、野生のまま「水を飲まない」と病気になり長生きできないのです。

猫の現代病!?

 猫の宿命とも言える腎臓病ですが、これは現代病だと言われています。

 なぜなら、一昔前は、猫の死因は交通事故やケガやウィルス性疾患がほとんどでした。

 腎臓病になる前に亡くなってしまっていたということもあるでしょう。

 室内飼いの猫は、長生きするようになった代わりに、運動不足などのストレスや食事などが原因で腎臓病が増えたと言えそうです。

まとめ

 猫を愛するあまり、人が猫の生態に自分の生活スタイルを合わせていると思いがちですが、猫も人の生活スタイルに合わせて生きているということです!

 猫好きとしては、猫に人の生活スタイルを強いているというのは心苦しいことですが、共存するには致し方ないことなのかもしれません。

 共存という言葉は、野良猫と人との関係を築くためだと思っていた(避妊・去勢手術をして増やさないとした上で、猫たちを見守っていくという)のに、家猫と人との関係においても必要なことなのですね。

 視点を変えてみると、見えてきたのは、猫の高い順応性です。



こんなに美しくなったぼくは野生には戻れないね。



 

 

 

 



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